「狐の嫁入り」の二つの意味
皆様は狐の嫁入りと言う言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、意味や由来はご存知でしょうか。
主に2つの意味があります。
1つは、夜、山野で狐火が並んで、嫁入りの行列の提灯を思わせるもの。もう1つは、天気がいいのに小雨が降る天候の事。こちらはまたの呼び方を日照雨(そばえ)とも言われています。私達が普段よく使うのは、天候の際の狐の嫁入りが多いと思います。また、イタリアやイギリスなどでもこのような天候の事を「狐の嫁入り」だと言われているそうです。「狐の嫁入り」や「狐雨」は縁起が良いものとされており。狐はお稲荷様のお使いのために吉兆であり豊作が約束されるとも言われています。
言い伝え
狐の嫁入りの由来には沢山の伝説や言い伝えがあります。
もともと日本では奇妙な現象を「狐に化かされた」と表現してきました。狐には奇妙で神秘的なイメージがあったそうで、狐には不思議な力があったと言われておりました。
また、山や林にきつね火が並ぶ怪奇現象を狐の嫁入りと呼んでおり、晴れているのに雨が降るのは並んだきつね火のように奇妙だった為、天気雨も狐の嫁入りと呼ぶようになったと言われております。
狐の嫁入りの悲しいお話
一つ、狐の嫁入りの悲しいお話をご紹介させていただきます。
これはある昔話なのですが、長い間雨が降らず、田畑が干上がり農作物が育たなくなっていた村がありました。その村人たちは、生贄を神に捧げて雨乞いをしようと計画します。
何を生贄にするか。人ではなく狐を生贄に捧げよう。
でもどうやって連れてくるか。狐を騙して捕らえようと村人は考えました。
そこで村一番の男前を、人に化けるのが得意な女狐に接触させます。そこで男女の絆を育み嫁入りに来たら生贄にするという計画。
そして時間が経っていくと、女狐は男に本当に惹かれてしまいます。そして男も、恋におちたのです。
男は女狐を生贄になどできるわけがなく、計画を明かします。嫁入りに来れば捕らえられ生贄になってしまう、すぐに逃げろと。
しかし女狐は惹かれた男の為、男の暮らす村の為、全てを承知で嫁入りを受け入れます。
そして、村人の思惑通りで男と女狐の気持ちなど考えるわけなく、嫁入りした女狐を生贄としてしまいます。そしてその時、空は晴れ渡っているにも関わらず空からは雨がしとしとと降り始め、これは嫁入りした狐の涙だと言われました。
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